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  3. 児童福祉における保健師の役割

児童福祉における保健師の役割

福祉児童

保健師としての専門的知識を生かす

保健師は看護師の上位資格にあたる専門的な資格・職種ですが、現在ではその知識や技術を児童福祉の現場で使用することが進められてきています。

これは平成17年(2005年)に児童福祉法が改正されたことを受け、児童相談所に勤務をする児童福祉司の資格要件が緩和されたことにより、保健師や看護師、教職員も任用資格として就業することができるようになったことをうけてのことです。

またそれまでは医療関連の仕事と福祉・介護の仕事は全く別の管轄として扱われてきた自治体組織を再編し、両者を一体的に行うことができるようにしていくように変化してきていることも関係しています。

そのためそれまで地域の保健所に勤務してきた保健師が、その知識や経験をもとに児童相談所のスタッフとして採用されるようになるケースも出ています。
保健師は看護師として求められる医療面での知識に加えて、ヘルスケアのための方法や精神面でのケアもできる技術を備えていることから、今後もより一層活躍の場は広がっていくことが予想されます。

増加する虐待と保健師の役割

現在、全国の児童相談所では保健師やその他の専門的なスタッフの配置が急務とされていますが、それは年々増加傾向にある子供への虐待相談件数へ対応をしていくためです。
全国の児童相談所に寄せられた相談件数をみてみると、平成2年~12年の間の10年間で約16倍にもなっており、家庭環境の問題はもはや個別対応だけでは処理しきれない件数にまでなってきています。

中でも相談件数の大半を占めるのが子供に対する虐待の問題であり、直接的な暴力を加える身体的虐待の他、食事や生活に関わるケアを行わずに放置するネグレクト(育児放棄)、また近年大変な問題となっている性的虐待がその多くを占めています。

他にも暴言や尊厳を奪うような行動を強いることによる心理的虐待も、子供の成長に大きな陰を落とすことになるものとして社会問題になってきています。
保健所はもともとそうした虐待の可能性を保険活動を通じて発見する役割を担ってきた面ががあるので、そこでの知識を生かしより早い段階での虐待発見が今後も求められることとなっています。

子供の成長ステージに合わせた保護をするのが保健師

保健師の仕事で重要なのが、子供の成長段階に応じたケア方法を施設で提案していくということです。
保健師の仕事では、乳幼児保健・学校保健・思春期保険といった段階があり、そのあとにも職域・産業保健や老人保健といったように人のライフステージに合わせた保険対策をとっていくことが求められます。

「保健」とは病気の予防だけでなく精神面を含めた人の健康を全般的に保護していくことが目的となっていることから、より予防に役立てることができる「QOL(生活の質)」を高める活動をしていく施策を提案していきます。
実際の業務においては虐待の可能性がある子供をいち早く発見できるしくみを整えるとともに、関係機関と連携をとりながらどのような援助をしていくことが適切であるかということを施設全体として取り組んでいくための活動をしていきます。